| 旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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駅弁にお茶は付き物。駅売り弁当の歴史は、そのまま駅売り緑茶の歴史でもあります。その販売は長らく、汽車土瓶入り緑茶の立売という形態でしたが、駅弁立売と同様の理由で立売が、プラスティック製容器(ポリ容器)の登場で汽車土瓶が駆逐され、それとて後の缶入り緑茶やペットボトル入り緑茶の登場で、最近はほとんど見ることがなくなりました。 汽車土瓶やポリ容器に入ったお茶の販売状況については、当館にも問い合わせが入る事項ですので、館長の調査でその販売駅をまとめました。 駅弁資料館では引き続き、汽車土瓶やポリ容器に入ったお茶の販売状況に関するの情報を求めています。情報をお持ちでしたら談話室(掲示板)でのご提供をお願いします。 汽車土瓶茶販売駅 日本国内で汽車土瓶が販売されている駅は、当館の情報では2006年10月現在で2駅を確認しています。なお、中身が入った状態で汽車土瓶が販売される駅は、おそらく小淵沢だけではないかと思われます。 2003年10月3日に登場した東京駅弁「極附弁当」の4,000円版には、汽車土瓶が付くようです。中にお茶が入った状態で売られたり届くかどうかは未確認です。通常の3,800円版との違いは、汽車土瓶が付くか否かだけ。この汽車土瓶にお茶を入れて350円で販売しているという情報を聞いたことがありますが、販売状況や収穫報告を見たことはありません。 1985年10月の小淵沢駅弁「元気甲斐」登場と同時に、過去に駅売りされた汽車土瓶を復刻したもの。現在は320円で駅舎内売店やホーム上駅弁売店で販売しているそうです。2002年まで長らく、日本唯一の汽車土瓶販売駅とされていました。通常は空き容器の状態で売られますが、頼めばお湯を入れてくれるそうです。 最近の汽車土瓶茶販売駅 おおむねJR発足または平成以降、日本国内で汽車土瓶が販売されたことがある駅は、当館の情報では2006年10月現在で5駅を確認しています。 NREが東北新幹線八戸開業を記念して、2003年1月から東京・上野・新宿・大宮・八戸・秋田の各駅と東北新幹線一部列車の売店で、汽車土瓶茶の販売を350円で開始したと発表しています。 (http://www.nre.co.jp/news/2003/0111.htm) しかし実際の収穫報告は聞いたことがありません。また、おそらく現存していないものと思われます。 ポリ容器茶販売駅 日本国内でポリ容器(ポリエチレン製、ポリプロピレン製、ポリ塩化ビニール製?)に入ったお茶(緑茶)が販売されている駅は、多くはありませんが、少なくもないようです。当館の情報では2007年9月現在で17駅を確認していますが、大都市圏を除く駅弁業者の直営売店が残る駅にはだいたい現存しているようで、その数は数十駅になるのではと思います。
一部の駅弁売店に電気ポットとポリ容器が備え付けられており、注文すれば容器にお湯を注いで茶葉を付けて100円で売ってくれます。 2006年3月頃の情報としてポリ容器茶が販売されているそうです。2004年4月の訪問では105円で売られていました。 2006年3月頃の情報としてポリ容器茶が販売されているそうです。2004年4月の訪問では105円で売られていました。 駅前の駅弁屋弁当売店で販売されている可能性があります。駅構内での駅弁販売は、駅舎内のコンビニだけですので、そこでは買えないものと思われます。 駅弁業者が水戸駅と共通であるため、水戸駅と同様にポリ容器茶が販売されているそうです。 2006年10月現在、改札内コンコース駅弁売店で110円にて販売されているのを確認しています。 改札内コンコースの駅弁売店でポリ容器茶が販売されているそうです。 2005年頃の情報として、名物駅弁「峠の釜めし」を販売する駅弁売店で、ポリ容器茶の販売があるというものがありました。 この駅は現在は駅弁販売駅ではありませんが、駅構内の立ち食いそば屋でポリ容器茶が売られているそうです。 駅舎内で改札外とホームの両方に面した駅弁売店で、ポリ容器茶の販売があるそうです。 2005年頃だと思いますが、改札外コンコース駅弁売店で、たしか100円にて販売されているのを確認しました。駅や車内でポリ容器茶の販売が一般的であった頃から、茶葉を容器外側からもみほぐすようになっている、独特な構造の容器を使用しており、これが残っていました。しかしこの容器は現存していない可能性があります。 浜松駅の駅弁売店でも販売されているそうです。 2003年12月現在、かつて公式の駅弁屋であり、現在も当時の名物駅弁「名物志ぐれ茶漬」を販売している駅前商店で100円にてで販売されていました。おそらく現存しているものと思われます。 2006年7月31日に駅弁屋さんが「駅弁案内処」掲示板へ投稿された情報によると、100円で販売しているそうです。 姫路駅で駅弁立売イベントを実施する際に、立売で販売するそうです。普段から駅舎内やホーム上の駅弁売店で販売されている可能性も、あると思います。 2004年9月現在、ホーム上駅弁売店で販売されているのを確認しています。 駅前の駅弁屋弁当売店で、おそらく100円にて販売されていると思います。駅弁立売で販売されている可能性もあると思います。また、予約制駅弁「とろろ麦めし」(1,000円)を購入すると、熱いお湯が入った状態で緑茶ティーパックと共に付いてきます。 コラム・汽車土瓶茶やポリ容器茶がなくなる理由、残る理由 汽車土瓶茶がポリ容器茶に置き換えられ、さらに缶入り茶にシェアを奪われ、そしてペットボトル茶(ポリエチレンテレフタレート樹脂製容器に入ったお茶)に代わられようとしている理由は、その登場順に追っていくことで考えられそうです。 まずは汽車土瓶茶。明治時代から昭和30年代頃までは、機能面や価格面において、旅先で使い捨てられる飲料容器として唯一の存在であったのではと思います。しかし重く割れやすい性質は、おそらく当時でも取り扱いにくかったはず。軽くて割れず、しかも清潔感があり安価なポリ容器の登場で、これに駆逐されてしまったのは自明のことだと思います。 しかし、ここで問題になったのはお茶の味。容器のビニール臭さ、中身の冷めやすさ、多くの商品で添付のティーパックや茶葉の品質や風味の悪さ、そして容器が軽くて軟らかいがゆえの取り扱いの不便さが災いし、この容器が主力であった時期でも、その評判は必ずしも良くはなかったと感じています。 一方で缶入り茶は技術的に商品化が困難だったのか、またはお茶を入れずに買う習慣がなかったためか、缶ジュースや缶コーヒーが普及した後でも、その商品化がウーロン茶で1981年まで、緑茶で1985年までかかりました。ポリ容器茶を置き換えていく力も小さく、容量の増加で割高感が消え、飲料の健康志向や無糖ブームで大手メーカーの商品開発が盛んになって初めて、やっとポリ容器茶を駆逐し始めたもの。 これらをまとめて駆逐したのがペットボトル茶です。強度があるのに軽くて安く、飲みかけを簡単に一時保存できるメリットに加え、飲料業界が廃棄物発生の抑制を主目的に容量1リットル未満の商品を出さないとしてきた自主規制を1996年に解除したことで、まずは冷茶の市場ができました。1999年の商品化成功により温茶も普及したことで、駅構内を含めて外出先で買えるお茶のほとんどが、このタイプに置き換えられました。 しかし、汽車土瓶も旅情と郷愁あるいは客寄せ効果が、ポリ容器茶も安価軽量なことが、缶茶も少容量や自動販売が可能なことが支持され、今でも根強く残っています。今後も当分はペットボトル茶の天下が続くと思いますが、それぞれ一定の需要が残り続けていくことでしょう。あるいは環境意識の高まり、資源価格の相場、規制の変更や強化などの要因により、それぞれのシェアが変動するケースも考えられそうです。新たな販売形態の登場や復活も考えられます。 駅弁が健在で、駅弁や鉄道移動に対する飲料としてのお茶の需要が健在である限り、様々な形で駅弁売店や駅構内でお茶が売られ続けると思います。 |