| 旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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【掛紙】上等御辨當(35銭) 調製年月日不詳
戦前の調製と思われる、昔の麻里布駅弁の掛紙。駅名は1942(昭和17)年3月31日に現在の岩国に改称。当時は現在の岩徳線西岩国駅が岩国を名乗っていた。掛紙に描かれる名所はやはり、日本三名橋とも日本三奇橋とも呼ばれる錦帯橋。 【掛紙】御弁当(300円) 調製年月日不詳
入手状況等から1970年代の調製と思われる、昔の岩国駅弁の掛紙。「ディスカバー・ジャパン」のロゴマークがあるので、1975年以降のものだろう。デザインはおそらく、錦帯橋と岩国城と吉香神社。調製元は2005年現在でも仕出し弁当とホテル業を営んでいるが、駅弁業からは撤退した模様。 【掛紙】まくの内お弁当(200円) 1971年11月26日調製
1971(昭和46)年11月26日の調製と思われる、昔の岩国駅弁の掛紙。今度は逆に「DISCOVER JAPAN」のロゴマークがないので、仕出し弁当用の掛紙かもしれない。デザインも地域色のない紅葉とシンプル。
【終売】特製幕の内弁当(950円) 2004年2月22日に寝台特急はやぶさ号車内販売で購入
黒いプラスティックのトレーを詰めたボール紙のふた付き箱という汎用弁当容器を使用、駅弁名と食品表示のシールを貼り、輪ゴムで十字に留める。中身は日の丸御飯にメンチカツ、鶏唐揚、揚げたこ焼き、焼魚など、その柔らかい食感と水気の多さは駅弁でなく仕出し弁当だと感じる。後述の販売形態からも、この弁当を駅弁と見なせるかどうかは微妙であった。 この駅弁は駅や調製元での発売がなく、東京発九州行寝台特急の徳山からの車内販売でのみ、一日5〜10個が発売されたという入手困難なもの。それ以前には予約や新幹線「こだま号」車内でも販売されていたとか。もっと遡ると柳井駅は公式な駅弁販売駅で、日本初の珍駅弁「ドライカレー弁当」が有名であった。 2009年3月14日のJRダイヤ改正による、東京と九州を結ぶ寝台特急の全廃により、この駅弁と車内販売も同時に廃止、これで柳井駅弁はこれで完全に消滅することとなった。廃止末期の寝台特急では鉄道ファンや駅弁ファンが早朝の1号車に行列をつくる、柳井駅弁の争奪戦が繰り広げられた。 ※2009年4月補訂:終売により解説文を修整 ※2005年4月補訂:販売現況の推測を追記 【山陽本線柳井(やない)駅】1897(明治30)年9月25日開業 山口県柳井市中央2丁目 【有限会社水了軒】山口県柳井市中央2−7−24 TEL:0820(22)0048
【掛紙】お弁当(?円) 1977年頃調製
入手状況から1977年の調製と思われる、昔の徳山駅弁の掛紙。ちょっとファンシーでシンプルなデザインに見えて、徳山動物園の象と工業地帯のガスタンクや石油タンクという、徳山が誇る地域のシンボルをしっかりサポートしている。 【掛紙】お弁当(300円) 1977年頃調製
入手状況から1977年の調製と思われる、昔の徳山駅弁の掛紙。意匠で押さえている点は上の掛紙と同じだが、瀬戸内の島々が加わり、それぞれの内容が少し詳細に描かれている。 あなご飯(920円) 2004年2月22日に寝台特急はやぶさ号車内販売で購入
瀬戸内に広く分布する穴子駅弁の徳山駅版。金地朱印で魅せる長方形ボール紙容器を事務用輪ゴムでしばる。中身は御飯の上に腹開きの穴子蒲焼にその刻みを載せるもの。見栄えは良く穴子の品質も良いのに、その味付けがただ塩辛く醤油辛いだけになっているのはもったいない。なお、2004年8月13日に食べたものは辛さが薄く、添付のタレを使わずにおいしくいただけた。2004年度JR西日本「駅弁の達人」対象駅弁。 山口県周南(しゅうなん)市は2003年4月21日に徳山・新南陽・鹿野・熊毛の2市2町が合併してできた、山口県最大の面積を誇る人口約16万人の市。市名は旧国名「周防(すおう)」南部から来たと思われる地域名を取ったものだが、旧国名も新市名も地元以外の人で読める人は少ないだろう。石油化学コンビナートやそれに代わる産業の振興と共に、知名度の回復も市の重要な課題だと思われる。 ※2004年10月補訂:8月の収穫に伴う解説文の一部追記 【山陽本線徳山(とくやま)駅】1897(明治30)年9月25日開業 山口県周南市御幸通2丁目 【徳山駅弁当株式会社】山口県周南市みなみ銀座1−13 TEL:0834(21)0330 とくちゃんふくちゃん弁当(950円) 2001年12月31日に徳山駅新幹線高架内駅弁売店で購入
2000年3月の山陽新幹線「ひかりレールスター」運転開始を記念して登場した駅弁。大きめの正方形のボール紙製容器の中はプラスティックのトレーで9分割され、紅白の扇形御飯に椎茸入りいなりずし、トラフグ唐揚・イイダコ・穴子など、徳山に関連する海と山の食材を詰め込んだという。 駅弁名は徳山の「とく」とフグの古名で山口県内の呼び名「ふく」を組み合わせたと見える。レールスターの他に「とらふく」延縄魚発祥の地であることと1960(昭和35)年開業の徳山動物園も記念したというが、ここまで来るとテーマが拡散し過ぎている感があり、中身も同様で雑多な印象を受けてしまった。駅弁屋さんの意欲の空回りが残念。 【山陽本線徳山(とくやま)駅】1897(明治30)年9月25日開業 山口県周南市御幸通2丁目 【徳山駅弁当株式会社】山口県周南市みなみ銀座1−13 TEL:0834(21)0330 さよなら0系新幹線 徳山幕の内(1,050円) 2008年11月22日に徳山駅新幹線改札脇駅弁売り場で購入
山陽新幹線0系新幹線電車の引退を記念して、2008年9月10日から12月まで販売された記念駅弁。といっても中身や価格は通常版の徳山幕の内(のりまき弁当)と同一で、経木枠の長方形容器に被せるボール紙のふたの絵柄のみ、0系電車の写真に差し替えている。 中身は俵飯4個分と海苔巻き白御飯4個、焼鮭とカマボコと玉子焼、じゃがいものコロッケ、鶏肉や海老やレンコンなどの煮物に昆布巻、肉団子、ハモしそ巻き、コンニャクに明太子など。肉も魚もなんでも入っているが、何でも詰め込んでいる感じで そんな主題の不詳さと味付けの濃さが、なんとも徳山駅弁らしいもの。 工業地帯は昭和30年代まで国と地域の力を示すシンボルとして誇られてきたが、昭和40年代になって公害が社会問題になると一転して、忌み嫌われ避けられる迷惑施設として、隠されるか控えめに紹介されるようになってしまった。大阪その他の駅弁の掛紙からも消えてしまったが、徳山では今でもコンビナートこそが地域の象徴、この駅弁の0系写真でもあえて、新幹線の線路の海側に連続するコンビナートを背景に据えている。 【山陽本線徳山(とくやま)駅】1897(明治30)年9月25日開業 山口県周南市御幸通2丁目 【徳山駅弁当株式会社】山口県周南市みなみ銀座1−13 TEL:0834(21)0330
【掛紙】上等御辨當(35銭) 1930年8月?日調製
1930(昭和5)年8月の調製と思われる、昔の三田尻駅弁のとてもシンプルな掛紙。1898(明治31)年3月17日開業の三田尻(みたじり)駅は。1962(昭和37)年に現在の「防府(ほうふ)」に改称。調製元の木村は、現在の木村寿軒のことだと思われる。現在も盛業中だが、駅弁屋としては無名を通り越して無視されているような存在。 特製お弁当(730円) 2004年8月13日に防府駅コンコースそば屋で購入
防府駅唯一の駅弁。ボール紙の箱にトレーを入れる汎用の弁当容器を使用、これに掛紙の代わりか、JR西日本エリアの駅弁業者の公式サイト「駅弁図鑑」のパソコンと携帯電話でのアクセス方法を記す紙を挟むが、実は防府駅弁の情報はここに出ていない。 中身は昔懐かしい高級総菜弁当、日の丸御飯に塩辛な焼鯖に冷凍物のミニハンバーグやチキンナゲットといった具合で、はっきり言ってあまりうまくない。同じく高架下に店舗を構えるコンビニで弁当を買ったほうがコストパフォーマンスも良い。 しかし、これを販売するうどん屋には壁のメニューに「お弁当」を掲げ、看板に記し幟を立てカウンターで毎日一定数が販売され、昼間の特急など都市間列車が来なく一日の利用者が一万人に満たない駅で、目の前にコンビニがあるのに駅弁が存続しているのなら、地域に根付いた名駅弁に数えられるべきかもしれない。 【山陽本線防府(ほうふ)駅】1904(明治37)年11月1日開業 山口県防府市戎町1丁目 【有限会社木村寿軒】山口県周南市防府市戎町1−8−10 TEL:0835(22)0165 薩長同盟弁当(840円) 2004年7月17日に登場した、山口駅約20年振りの駅弁。長方形の容器に維新の面々と文句を記した掛紙をかける。中身は薩摩鹿児島の黒豚に、長州山口の鶏クワ焼きと、薩長連合を取り持った土佐高知のタケノコ土佐煮という具合に、駅弁名にちなんだもの。土休日の朝9時から駅売店で販売され、発売当初は一日約百個が出たとか。 山口駅では国鉄時代に津和野駅弁が販売されていたが、1980年代に撤退して以来駅弁がなかった。山口市は山口県の県庁所在地なのに山陽山陰の交通路から外れた位置にあるためか、毎年の地価公示で最高価格点の全国県庁所在地中最低価格のタイトルを保持している。 【山口線山口(やまぐち)駅】1913(大正2)年2月20日開業 山口県山口市惣太夫町 【有限会社すぎの子】山口県山口市大字大内御堀4716−11 TEL:083(925)6882 (お弁当)(380円) 2002年6月17日に厚狭駅駅舎内そば屋で予約購入
厚狭駅で駅弁を予約した際に案内された2種類の弁当のうちひとつ。もうひとつが下の「あさの寝太郎お弁当」で、このお弁当の中身の多くは共通である。このお弁当を駅弁と解釈することは、その外観や容器から無理があるが、一応資料として残すために紹介した。隣のエリアの駅弁販売駅である下関・新下関駅の幕の内弁当も、一番高価なものだけ駅弁らしく、他のものはこんな感じ。 【山陽本線厚狭(あさ)駅】1900(明治33)年12月3日開業 山口県厚狭郡山陽町厚狭 【株式会社鬼笑亭】山口県厚狭郡山陽町厚狭35−1 TEL:0836(73)0012 あさの寝太郎お弁当(630円) 2002年6月17日に厚狭駅駅舎内そば屋で予約購入
厚狭駅の幕の内弁当。正方形の経木枠容器の半分に白御飯を詰め、残り半分はトレーに入ったおかず。焼魚・蒲鉾・玉子焼の幕の内駅弁三種の神器に加えて切り干し大根や酢の物など。容器の中にぎっしりと食材が詰まっているため、駅弁を手に持つと重量感がある。掛紙は地域に伝わる民話「あさの寝太郎」のストーリーが描かれ、これが駅弁名になっている。 厚狭は公式な駅弁販売駅ながら、見た目や中身で駅弁と呼べるものはこれひとつ。しかも一日約3個だけ改札外駅舎内のうどん屋で販売されるという。まるで駅弁趣味者のために残しておいたような駅弁。しかし2005年時点では気が向いた時にしか作らなくなったとも言われ、2006年時点では消滅したとの情報も聞かれる。 【山陽本線厚狭(あさ)駅】1900(明治33)年12月3日開業 山口県厚狭郡山陽町厚狭 【株式会社鬼笑亭】山口県厚狭郡山陽町厚狭35−1 TEL:0836(73)0012 URL : http://eki-ben.web.infoseek.co.jp/ Copyright (C) 2001-2009 まっこうくじら All Rights Reserved. |