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東北の駅弁宮城県・その他の駅弁 (5種類・3枚収蔵)

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【掛紙】御弁當(100円) 調製年月日不詳

掛紙

 1950年代の調製と思われる、昔の小牛田駅弁の掛紙。当時の小牛田は水田に囲まれていたと思われるが、東北本線で松島は数十分の距離なので、掛紙にもそれが描かれている。JR発足後も二社が競った小牛田の駅弁は、21世紀に残らなかった。
【掛紙】ササニシキ弁当(700円) 1988年9月8日調製

掛紙

 1988(昭和63)年9月8日8時の調製と思われる、昔の小牛田駅弁の掛紙。当時は「ササ・コシ」時代。宮城県古川生まれのササニシキはこの地域でも広く作付され、この駅弁は米所で米のうまい駅弁として少々の知名度があり、古川駅や小牛田駅を代表する駅弁として駅弁紹介本によく掲載されていた。ここからは後に駅弁も駅弁屋も消え、ササニシキも1993年の冷害を受けて作付面積を大幅に減らしたが、駅弁屋は今でもこの冷めてもうまい品種を好むところが少なくないという。
みちのく古川まなむすめ弁当(880円) 2003年7月20日に仙台駅で購入

掛紙 外観 中身

 2003年6月に登場した、5年振りの古川駅弁。位置図と稲作農村を描いた大きめの掛紙を使用、中身は宮城県古川農業試験場生まれの水稲「まなむすめ」の御飯に、古川牛、岩出山産凍り豆腐、鳴子産しそ巻き、古川産いぶしだいこんという具合に、古川を中心とする宮城県大崎地方の食材を取り入れている。ふっくら御飯にサクッとした焼肉に色鮮やかな紅鮭など、見た目も味も良好。

 古川駅は1998年3月までに駅弁業者が2社とも撤退したため、駅弁のない駅となっていた。旅行者の後押しによるJRの要請で、JR子会社の仙台支社で駅弁販売を再開することとなり、仙台駅弁2種の他に古川駅向け駅弁を開発したもの。この駅弁も仙台駅で販売されている。なお、陸羽東線には両端の小牛田と新庄に加えて、途中駅の川渡や鳴子にも駅弁があったが、今ではすべて失われている。

 古川駅は1982年6月の東北新幹線大宮・盛岡間開業に伴い、1980年11月に陸羽東線陸前古川駅を340メートル移設し改称した。日本鉄道〜東北本線は小牛田を経由するが国道は陸羽街道や奥州街道の時代から古川経由であり、市街も小牛田より大きい。駅周辺にかつては無限に広がっていたであろう水田は、見苦しいパチンコ屋や中古車屋に駐車場やマンションに変わり見る影もなく、緩い規制に地主第一による計画不在の都市開発の結果がどうなるかを示す作品のよう。

【陸羽東線古川(ふるかわ)駅】1913(大正2)年4月20日開業 宮城県大崎市古川駅前大通一丁目
【株式会社 日本レストランエンタプライズ 仙台調理センター】宮城県仙台市宮城野区原町4−11−1 TEL:022(257)2981
 http://www.nre.co.jp/
山の神まんじゅう(500円) 2003年8月31日に小牛田駅キヨスクで購入

掛紙 外観
外観 外観 中身

 これがいわゆる駅売り名物の小牛田饅頭。1141年の創建で安産の神様として知られる小牛田の山神社(やまのかみしゃ)の、門前町の名物饅頭が鉄道駅に進出したもの。今は立ち売りこそ見られなくなったものの、駅ホーム上のキヨスクで購入できる。

 全国各地の土産饅頭と同様、白いボール紙の紙箱を包装紙で包み、中身も個別包装となっている。中身はつぶあんの饅頭であるが、豆粒が顔を出すほど限界に近い薄皮のため、味はつぶあんそのもの。売店では当日中の消費を勧められたが、3日後に食べても味は変わらなかった。消費期限も2〜3日間取られている。

 JR線が従事に交わる小牛田は昔から鉄道の要衝で、かつてはSLの車庫が置かれ多数の国鉄職員で賑わったが、街としての成長は古川に及ばないまま、東北新幹線の開業により普通の地方駅となり、駅弁屋も消えて広大な駅構内を持て余している。SLの時代には小牛田の線路補修維持技術に定評があり、機関士は管内に入ると揺れが少なくまるで座敷に上がったようだと褒め称えたとか。

【東北本線小牛田(こごた)駅】1890(明治23)年4月16日開業 宮城県遠田郡美里町藤ヶ崎
【株式会社村上屋】宮城県遠田郡美里町字藤ヶ崎町73 TEL:0229(33)3333
 http://www.murakami-ya.com/
【終売】三陸魚こ弁当(1,050円) 2004年1月11日に京王百貨店駅弁大会で購入

掛紙 外観 外観 中身

 ローカル線の無人駅の駅弁を名乗り、2004年1月の京王百貨店新宿店駅弁大会で目玉扱いにて突然に登場したもの。正方形発泡材容器を二段重ねで使用し、掛紙代わりに木目調のボール紙で蓋をして金色のゴム紐でしばる。中身は下段が鮭はらこめし、上段がスモークサーモンの寿司と巻き物など。数名のスタッフで一日何百個も実演販売できるくらいだから、蓋記載の「手間ひまかけて作った」には同意できないが、目でも舌でも、下段に素朴な暖かさ、上段に和風な高級感を感じ取れる、良い内容。

 気仙沼線は国鉄ローカル線建設中断決定わずか3年前の、1977(昭和52)年12月に滑り込み全通した、当時も現在も特急や急行が走らないローカル線。大谷海岸駅は線内の主要駅ではあるものの、一日二百数十名の利用しかない駅員無配置駅。

 しかし大谷海水浴場が目の前というロケーションにより、1995年10月に物産館と道の駅を併設したビル「はまなすステーション」に駅舎が乗っ取られ、気仙沼の寿司屋がここで駅弁を開発したもの。一応、4月から10月までの土休日に現地での販売があるというが、道の駅弁ではあっても、鉄道との関連の薄さからいわゆる駅弁と呼べるものではないだろう。なお、その販売も2005年限りで終わったらしい。

【気仙沼線大谷海岸(おおやかいがん)駅】1957(昭和32)年2月11日開業 宮城県本吉郡本吉町三島
【あさひ鮨】宮城県気仙沼市南町1丁目4−8 TEL:0226(23)2566
 http://www.home.cs.puon.net/asahizusi/
■ JR東日本 大船渡線 気仙沼駅 2004年8月5日訪問

地図 駅名標 駅舎 駅構内

 仙台から新幹線と大船渡線を乗り継いで2時間強の、大船渡線と気仙沼線の接続駅。気仙沼市は宮城県の最北東端に位置し太平洋に面する人口約6万の都市で、三陸沖のサンマ・カツオ・マグロなどが上がりフカヒレが有名な日本有数の漁港を抱える。駅弁は平成初期まで存在していたが、現在は販売されていない。1929(昭和4)年7月31日開業、宮城県気仙沼市吉町。
地図出典:国土画像情報(国土交通省)http://w3land.mlit.go.jp/WebGIS/  写真出典:館長の現地訪問時の撮影

【掛紙】磯の風味あわび飯(500円) 1979年10月7日調製

昔の駅弁掛紙

 1979(昭和54)年10月7日の調製と思われる、昔の気仙沼駅弁の掛紙。現在のものとデザインは全く同じ、百貨店の駅弁催事で販売されているものという条件も同一で、調製印は東京都内の百貨店、調製元の所在地に東京都台東区上野のものが併記されている。
三陸の貝弁当(1,029円) 2003年2月6日に川崎さいか屋駅弁大会で購入

掛紙 外観 中身

 赤いプラスティックの釜型容器に昭和中期から変わらないらしい掛紙をかけてセロテープで止める。中身はあわびの煮汁で炊いたと思われる御飯に、アワビと帆立とゼンマイなどを載せるもの。この価格帯のアワビ駅弁としてはアワビの使用量が多いし、帆立も柔らかく、調味料や添加物では出せない磯の香りが御飯にしっかり効いている。

 現在の気仙沼駅に駅弁はない。この弁当は百貨店の駅弁大会での実演販売品であるが、気仙沼の駅弁が現役であった頃から催事用弁当として変わらないスタイルで販売されているらしい。現地では団体向けに数十個単位での注文を受けていると聞いたので、個人での入手は不可能な模様。宮城県では白石・岩沼・小牛田・古川・川渡・鳴子・作並にも駅弁が存在したが、現在は仙台駅のみとなってしまった。

【大船渡線気仙沼(けせんぬま)駅】1929(昭和4)年7月31日開業 宮城県気仙沼市吉町
【有限会社博愛舎】宮城県気仙沼市入沢6−6 TEL:記載なし

磯の風味あわび飯(1,029円) 2003年2月6日に川崎さいか屋駅弁大会で購入

掛紙 外観 中身

 昔のテレビ画面型の赤いプラスティックの容器に、昭和中期から変わらないらしい掛紙をかけて紙ひもでしばる。中身はあわびの煮汁で炊いたと思われる御飯に、アワビをぺたぺたと貼り付けたシンプルな内容。調味料や添加物では出せない磯の香りが御飯にしっかり効いているのは、上で紹介した「三陸の貝弁当」と同じ釜の飯なので当然か。

 気仙沼駅は駅弁「あわび飯」が有名であった。実演販売品と現地販売品では姿や掛紙が異なっているが、他駅のアワビ駅弁のいずれも凌ぐ豊かな味と香りで、当時を偲ぶことはできるだろう。ただ、かなり頻繁に東京や横浜の百貨店の駅弁大会に通っているにもかかわらず、2年間で一度しか出会えていないので、入手はかなり困難に見える。

【大船渡線気仙沼(けせんぬま)駅】1929(昭和4)年7月31日開業 宮城県気仙沼市吉町
【有限会社博愛舎】宮城県気仙沼市入沢6−6 TEL:記載なし

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2001年6月17日開設 2008年7月27日更新
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